「大法寺」の節分厄除

積雪は無いのですが、吹雪く寒さに耐える駒ヶ根です。
皆さま、先日の「節分」はきちんと厄除けをなさいましたか? きっと、まんまと商戦に乗せられて恵方巻を食べたことでしょう? 豆まきも、スーパーで買った中国産の落花生などで間に合わせたりしていませんか? しちゃいますよね、それらのなんちゃって節分。では、駒ヶ根の“由緒”ある節分祈願法要をご案内しますので、来年は是非お出かけください。
五十鈴神社南側の「大法寺」は、伊南地区唯一の法華寺院であり、節分厄除け行事が有名です。毎年2月3日の「節分厄除」は、「水行式」なる寒水での禊の儀式が行われます。寒い朝、今にも凍りそうな水樽が境内に置かれます。ふんどし姿の若い僧侶と住職が現われ、若い僧侶は水樽の前にかがみます。後方で住職が平べったい太鼓のような木鉦(もくしょう)を叩き響かせながら、独特の声色で経文を唱え始めます。すると、ふんどし姿の僧侶も同じく経文を唱えながら一心に寒水を汲み上げては頭から何杯もかぶるのです。この荒行を自らに強いることと引き換えに、地域の五穀豊穣や人々の無病息災を祈願するのです。取り囲む参拝者も、荒行に対して手を合わせ共に祈ります。その後は、「お焚きあげ」と言い、古いお札やお守り、ダルマなどを大きな炎で燃やします。火の脇には竹筒が置かれ、竹筒でお燗にされたお酒が縁起物として参詣者に振る舞われます。合掌。

画像提供:駒ヶ根市役所