お年取り

長野県の大晦日は、各家庭ごとにスペシャルなご馳走を囲んでの夕食・宴会が特徴で、それを【おとしとり】と呼びます。「お年取り」には都会にいる子供やその家族、兄弟などが帰省して一堂に集いますから、喜びとおもてなしの大ご馳走になるという田舎の事情があります。
そして、驚かれる方も多いと思いますが、長野では「おせち料理」は「お年取り」の料理として作り、もう大晦日のうちにはいただいてしまいます。昔ですとこれに加えて、海無し県なものですから遠く富山湾から「鰤街道」を越えてきた貴重な鰤を焼き魚にしたり、「粕汁」にしたりといった風習があったようです。

現代の「お年取り」のご馳走は大きく変化し、各家庭によっても様々になりました。多く聞くのはカニや鍋、その他はすき焼き、お寿司やピザ。縁起物の「年越しそば」は除夜の鐘の前の夜食といったところでしょうか。「お年取りは、何食べた?」は新年の挨拶で聞かれる最も多い会話です。
皆様、良いお年をお迎えください!

a111-%e9%a7%92%e3%83%b6%e6%b1%a0