消防団の季節

駒ヶ根市の消防団は5つの分団から成り、団員数は600人。そのうち10名が女性団員「桜こまち隊」という愛称で活動しています。駒ヶ根市で生まれ育ち、地元へ就職する男性の場合は、ほとんど必ず消防団へ入るケースとなっています。一番の目的はその名の通り消防ですが、行方不明捜索や災害復旧などには先頭に立って活動します。
特に昔は、消防団で上下関係を教わり、言葉遣いを教わり、酒の飲み方や女性の事を教わったりしながら大人になり、地域の団結力を高め、郷土愛を確認し合ったのです。消防団のつながりが仕事の契約に繋がることも多いので、消防団に入ることは田舎で暮らしていくには必須とも言えます。地域が消防団の慰労費も負担しますが、消防団は地元飲食店のみを利用して、地元飲食店も助かるという地方の経済事情もあります。それにしても、休日返上の訓練や仕事後の連日の夜間訓練などを耐えるには仲間意識や郷土愛に溢れずには活動できません。繰り返し、繰り返し行う訓練は、いざ燃え盛る火災現場で規律正しく安全に消火活動できる為に体に叩き込んで覚えさせているのです。実際の火災では消防署による消火活動がメインですが、それでも団員の気概と心意気には感謝するばかりです。