天皇陛下と駒ヶ根

4月は駒ヶ根市議会選挙が行われ、若い世代の43歳・会社社長の新人候補が初出馬にしてトップ当選を果たすという印象的な出来事が起こりました。駒ヶ根市は元来、民間出身の政治家が似合う街だと思います。ニューリーダーの誕生は、令和と云う新しい時代を迎える象徴的な出来事になりました。

さて、平成の時代もあと数日となりました。我々の天皇陛下は皇太子時代に駒ヶ根市にお立ち寄りになられました。そんな昭和44年を振り返っておきましょう。
昭和44年(1969年)8月26日~27日、当時皇太子であられた陛下は、ご結婚後間もない美智子妃殿下を伴って上・下伊那をご巡幸されました。この目的は昭和天皇の名代として、「三六災害の復興のご視察」というものでした。下伊那から上伊那を回られながらその際に駒ヶ根市へもお立ち寄りになり、国の重要文化財に指定後で移築間もない旧竹村家住宅をご視察されました。2日間の短い伊那谷ご巡幸中に多くの市町村をお忙しく回られたご様子なのですが、残念ながら我々が当時の記録を目にすることはあまりできません。人から話を聞くことさえ50年も経った今では困難になりつつありますし、当時は存在した「赤穂新聞」などの多くの市町村紙も廃刊してしまった今では記録を紐解くこともできません。
駒ヶ根市民は唯一、旧竹村家住宅に残された若かりし当時の両陛下の写真に触れることで、「ああ、駒ヶ根にも来ていただいたのだ」と当時に思いを馳せるのです。