中央アルプスの雪形

雪形中央アルプスの山肌の雪解けを、様々な形に見立てた「雪形」が楽しめます。

「昔は暦代わりに田んぼづくりの合図として利用していた。」などとはよく言われます。
がしかし、暦の伝来は1,500年前ですから、暦がなかったわけではありません。
日本列島に稲作が伝わったのは2,000年前と言われていますが、実質伊那谷で水田が開墾され始めたのは、
おそらく600年位前(室町時代)以降で、それ以前の伊那谷はほとんどが松林でした。
稲作と暦は、既に早くから密接に関係していたのではないかと思うのです。
「島田娘」という雪形だって、その髪型はつい4~500年前の髪型です。
雪形を眺めながら、そんな歴史考証を想うのでした。
中央アルプスの雪解けを、様々な形に見立てた「雪形」が楽しめます。いつ頃からなのか、古くから伝わる雪形には「なるほど」と思ったり、正直なところ「そうかな?」と思ったり。数日間のうちに姿も変わってしまうので、皆さんがご自由にああ見える、こう見えると楽しまれるのが良いと思います。日の本広しといえども、雪形が市街地にいながら楽しめる地域は、そうは多く無い筈です。時代の変化とともに、「若者にはこう見える」ということもあるようですが、‟公式な雪形”としては写真のものが正しいようです。『昔は田んぼ作りの合図として、暦の代わりに使っていた。』とは、実によく言われる話なのですが、信憑性としてはどうでしょう?暦は古くから存在し生活に密着していましたから、昔の人も雪形を待ちわびた春の風物詩として楽しんでいたことでしょう。
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雪形