薪ストーブのある暮らし

皆さまの新年は順調なスタートでしたか?
駒ヶ根は最も厳しい冬を迎えています。さて、こちらで新築される家は、近年「薪ストーブ」が多く見られます。黒い鋳鉄のストーブはインテリアとしても堂々の存在感を放ち、大火力でクリーンに空気を温めてくれます。そして何よりも、炎や熾のゆらぎを眺める冬の暮らしは代えがたい贅沢です。コスト的には石油ファンヒーターの方がはるかに安価ですし、薪代も灯油よりは高いかもしれません。そして何よりも薪の準備が大変です。薪割りを自分でするとなれば重労働。薪の乾燥は半年以上が必要ですから、春から始めた薪割りも実は来年用なのです。薪置き場も結構なスペースが必要ですから、薪小屋があった方がいいでしょうし、薪運びには軽トラックも欲しいところです。薪ストーブの暮らしには結構お金もかかるし、労力もいることなのです。
お年寄りは、子供の頃の薪集めの重労働の経験から、「薪ストーブなんてとんでもない!」と忌嫌う方も多くいらっしゃいます。しかし若い世代にとっては、薪ストーブを焚く冬のために夏場に汗を流すことや、手間を費やすこと、お気に入りの道具を揃えることなども含めて、「家を建てたら薪ストーブを置きたい!」と憧れるライフスタイルの一つです。
(駒ヶ根市のストーブ販売店『ファイアーサイド』様のyoutube動画をリンクさせていただきます。webサイトはこちらhttp://www.firesidestove.com

お年取り

長野県の大晦日は、各家庭ごとにスペシャルなご馳走を囲んでの夕食・宴会が特徴で、それを【おとしとり】と呼びます。「お年取り」には都会にいる子供やその家族、兄弟などが帰省して一堂に集いますから、喜びとおもてなしの大ご馳走になるという田舎の事情があります。
そして、驚かれる方も多いと思いますが、長野では「おせち料理」は「お年取り」の料理として作り、もう大晦日のうちにはいただいてしまいます。昔ですとこれに加えて、海無し県なものですから遠く富山湾から「鰤街道」を越えてきた貴重な鰤を焼き魚にしたり、「粕汁」にしたりといった風習があったようです。

現代の「お年取り」のご馳走は大きく変化し、各家庭によっても様々になりました。多く聞くのはカニや鍋、その他はすき焼き、お寿司やピザ。縁起物の「年越しそば」は除夜の鐘の前の夜食といったところでしょうか。「お年取りは、何食べた?」は新年の挨拶で聞かれる最も多い会話です。
皆様、良いお年をお迎えください!

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11月の初雪

24日未明から降り出した雪は、関東甲信越を中心に11月としては異例の積雪を記録しました。駒ヶ根でも約12~13㎝も積もり、これは11月に降った雪としては観測史上で最も多い積雪だそうです。

数日前の小春日和からは一転、まさかの雪にほとんどの人がスタッドレスタイヤなどはまだ交換していない為、てんやわんやの状況でした。
伊那谷を走るJR飯田線も架線の凍結で一時運転が止まるなどして、冬には慣れっ子の筈がカウンタ―パンチを食らったような感じです。
りんご「ふじ」の収穫は今が最盛期ですし、スタッドレスタイヤだって例年は12月中旬が交換のピークです。水道管の凍結防止作業もまだこれからの仕事ですから。

そもそも伊那谷の人びとにとっての冬とは、1月末頃に来る超極寒のピーク時期こそが冬だと思っています。そのため、寒くなりはしたものの、まだ11月では冬とは認められません。「今から着てどうする!まだ早い!」などと言って、都会の人のように11月からダウンジャケットは着ないのです。
そこへもってきて今回の積雪は、急に訪れた冬に仕方なく覚悟を決めるといった心持ちです。

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心を奪われる秋

駒ケ根の朝晩はストーブが恋しくなる季節になりました。気が付けば黄金色の田んぼの稲はすかっり刈り取られ、周囲を囲む山々はこれから本格的な紅葉の時期を迎えます。秋は最も短い季節ですが、駒ケ根では最も美しい季節です。あと2~3週間後には中央アルプスが冠雪しますので、白い山脈と麓の黄色や赤に彩られた木々のコントラストに心を奪われます。この時期は晴天の日が多いので、夜には澄んだ空の星が降ってくる様です。りんご「ふじ」は収穫の最盛期を迎えますので果樹狩り、紅葉狩りに訪れるお客さまには本当におすすめの季節です。

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大宮五十鈴神社の大三国

9月の駒ヶ根はイベントが目白押しで、とても豊かな文化行事に触れることができました。その中で、毎年秋分の日に行われる大宮五十鈴神社の例大祭も、9月22日に盛大に行われました。大宮五十鈴神社と言えば、宵祭りの「大三国」と呼ばれる筒花火の奉納行事が大変有名です。例大祭は、上穂、北割、中割、南割区の氏子たちの年番制で守り継がれています。打ち上げ花火と共に、祭りの圧巻は夜7時からの大三国です。櫓の上に仕掛けられた筒花火から音を激しく上げて火花が吹き出し、火の粉を浴びながら氏子衆が上半身裸の腹掛け姿で纏を回しながら厄払いを行います。「わっしょい わっしょい」の気勢の中、男の祭りは盛大に執り行われます。見学者も火の粉を浴びますから、衣類の焼け焦げには覚悟をして、また来年もお越しください。(写真提供:駒ヶ根市)

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戦争の記憶「松の脂を燃料に」馬見塚公園

駒ケ根市の最南部にある馬見塚公園は桜とつつじの名所として市民に愛されています。その馬見塚公園の松には奇妙な傷痕の松を見ることができます。これは「傷痍軍松」と呼ばれているもので、幹の皮をはぎ取られ、斜めにキズ跡が残った痛々しい姿を現代の我々にも見せています。戦争も末期になるといよいよ日本は深刻な燃料不足となっていました。そこで軍部は、松脂から航空機用燃料を作ろうと松脂を採ることを国民に推奨したのです。このような傷痕を残す松は長野県の各地でも見ることができます。結局は松脂からは、とても航空機に使えるような燃料は精製できなかったそうです。終戦記念日のあった8月のトピックでした。

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ふるさとの丘 東伊那

天竜川の東岸にある東伊那地区のふるさとの丘は、長野県の「信州ふるさとの見える丘」の認定を受けたビュースポットです。
付近一帯には駒ヶ根市シルクミュージアムや全天候型グランドのアルプスドーム、そしてマレットゴルフ場などがあります。
「ふるさとの丘」は広い芝生の丘となっていて、眼下に天竜川や田園風景、駒ヶ根市街、そして中央アルプスの山々が一望できる大変美しいビュースポットです。
実は特におすすめなのが夕方から夜にかけての景色です。夕日が中央アルプスに沈み始めると、アルプスの長い稜線は紺碧のシルエットに変わります。やがて駒ヶ根市街には明かりが灯り始め、ささやかな夜景へと変化します。筆者も夕方の「ふるさとの丘」はとても好きな場所です。
画像提供駒ヶ根市役所  http://www.city.komagane.nagano.jp/

ふるさとの丘

ハッチョウトンボ南割公園

1円玉の直径ほどの小さなハッチョウトンボは、日本一小さなトンボとしても知られ、駒ヶ根市の昆虫に指定されています。
ハッチョウトンボは全国に分布するそうですが、その生息場所はごく限られ、駒ヶ根市で発見された当時もごく少数だったそうです。1989年、南割地域の湿地帯に住み着いたハッチョウトンボが発見されてからは、トンボの保護に思いを寄せる人たちによって静かに見守られてきました。その後、駒ヶ根市の南割公園に市営野球場建設の計画が持ち上がり、公園整備にともなってトンボの生息地域の湿地帯も整備されることになりました。ハッチョウトンボは市の昆虫の指定も受け生息地の保護を受けることになったのです。5月中旬から羽化が始まったハッチョウトンボは9月上旬まで赤色に変化していく様子を観察することができます。
愛好家の方がアップしたYouTUBE動画をリンクさせていただきました。どうぞご覧ください。

駒ケ根高原ウェディング

ブライダルシーズンを迎え、駒ケ根高原のホテルで結婚式のパーティーに出会いました。かつての伊那地方の結婚式と言えば、列席者がどれほど多かったかが話題の中心となるほどに、多くの親戚・友人・会社関係者などで披露宴会場を埋め尽くさんばかりの大結婚式が当たり前でした。世代が変わり、風潮も変化した現在では、派手な余興の数々や演出は姿を消し、駒ケ根高原ウェディングのようなさっぱりとした結婚式が好まれるようです。
幸いにも駒ケ根高原には、時代のニーズにマッチしたホテルやチャペルが整っており、またロケーションが抜群なことからも人気が高いスポットです。ウェディングドレスのままロープウェイで中央アルプスに登り、千畳敷カールで式を挙げてから、麓のホテルでのパーティーというスタイルも人気です。

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駒ヶ根市の花「すずらん」

昭和49年に、駒ケ根市の花は「すずらん」と制定されました。春を告げる花は様々ありますが、すずらんの花もその一つです。駒ヶ根市内では大変ポピュラーに多く見られます。暑さには弱く、冬場でも乾燥を嫌う様ですから、駒ケ根の土壌が生育にも適しているのでしょう。漢字では「鈴蘭」と書きますが、蘭の一種ではないようでユリ科だというから驚きます。いずれにせよ、気品漂う可憐な花びらは、まさに駒ヶ根を象徴する花だと思います。学校の校旗にもデザインされており、最も身近な花であることには間違いありません。さらに大多数の市民は、駒ヶ根の特産品である「すずらん牛乳」を同時に連想してしまうものです。皆、給食の牛乳として、すずらん牛乳を飲んで大きくなりました。

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