牛乳パン

「東京で牛乳パンって、売ってないんだって!」「え~‼?」
多くの家庭が、進学で上京した子供の情報から「牛乳パン」が長野県のローカルフードだということを知ります。5月のあるあるです。
牛乳パンの詳しい説明は省きますが、県内スーパーやコンビニでは必ず売られ、高校の購買パンでも当然売られます。「何にしようかな~」と迷った時、結局買うのが牛乳パンと言えば県民からの愛されぶりがおわかりいただけるでしょうか?

駒ヶ根市では平成30年に「牛乳パン生みのまち」宣言を行いました。
牛乳パンの生みの親とされる伊那給食の中坪兼吉会長(駒ヶ根市町三区)が伊那市内のパン製造店に勤めていた約62年前に開発して販売。その後、県パン商工組合の研修で紹介したことをきっかけに全県に牛乳パンが広まったという事実を根拠に、平成30年市議会6月定例会で杉本幸治市長(当時)が牛乳パン「生みのまち」を宣言したというものです。
その背景には、「駒ヶ根ソースかつ丼」の第二弾として「牛乳パン」を駒ヶ根名物にしたいという商工会の構想がありました。

さて一方で、松本市で牛乳パンといえば「小松パン店(大正11年創業)」が本家だと考える人が多いと聞きますし、木曽では木曽福島の「かねまるパン」が牛乳パンの発祥として有名と聞きます。
つまり、元祖…云々を持ち出すことは多くの人が大切にしている感情を逆なでするので得策ではないかもしれません。

山梨の信玄餅、浜松のうなぎパイ、駒ヶ根の牛乳パン…こういうものにしたいと考える戦略構想は正しいと思いますが、「元祖」とか「発祥」とか言ってもPR効果が上がるのであれば良いですが、むしろ「反発心」や「憎しみの論争」しか生まないことを既に駒ヶ根市民はソースかつ丼で経験しています。ですので、先ずは全市民参加型で「駒ヶ根市民はどこよりも多く牛乳パン食べてますけど…何か問題でも…?=既成事実アリバイ作戦=」から始めましょう!

駒ヶ根で牛乳パンと言えば「田中製パン」
懐かしの「スズランあんパン」も現役で絶賛販売中!