夢をつなぐ「聖火リレー・伊那会場」

東京オリンピックに向けて、3月25日からは聖火ランナーが全国を走ります。
長野県内は4月1日~2日の2日間にかけて14の地域で行われ、駒ヶ根では4月2日に行われる伊那市の会場が該当します。伊那会場では、伊那市街地の直線2.4㎞を4名のランナーが聖火を繋ぎます。

「なかなか良い人選をしたなあ。」聖火ランナーには皆様がこんな感想をお持ちではないでしょうか?特に伊那市と駒ヶ根市から選抜された2人を見て、この選考判断たるや、なかなかのお見事と言わざるを得ません。これぞ夢をつなぐ聖火リレーです。

伊那市選出は、 “幻のモスクワオリンピック代表” ご存じ長距離ランナー「伊藤国光」さん。上伊那農業高校出身。昔は上伊那の優秀な中学生ランナーは上伊那農業高校に入学したものですが、そんな歴史のアイコンとして「伊藤国光」さんの存在があります。近年でも上農の歴史は脈々と受け継がれており、山梨学院大学に進学した「桃澤大祐」君(中川村出身)が「箱根駅伝・山下りの6区」の大役を3年連続で務めました。

「伊藤国光」選手は小柄で、しかも苦しくなると懸命に首を振りながら走る姿が印象的でしたから、その記憶が浮かぶ長野県民もきっと多いはず。『世界最高のランナー』と言われながらも、何故かマラソンでは一度も優勝できなかった無冠の帝王でもありました。

そして駒ヶ根市選出は「伊藤大志」君。彼の名は覚えておいて下さい。将来を有望視されている長距離ランナーです。駒ヶ根市赤穂中学校から佐久長聖高校へ進学し、この春からは早稲田大学に進学します。
長距離ランナーとしての才能は中学生の頃から発揮しており、出場したジュニアオリンピックでは3,000mで3位の成績を上げて陸上の名門・佐久長聖高校へ進学。高校では5,000mで歴代2位の好タイムを叩き出し、全国トップクラスのランナーとして既に知られた存在です。
2021年からは早稲田大学に進学しますので、まずは「箱根駅伝」、恐らく数年間は箱根ランナーとしての雄姿を見せてくれるでしょう。

こうして伊那市を会場にした聖火ランナーは、時代を築いた往年の長距離ランナー・レジェンド「伊藤国光」さんから、日本の長距離ランナーへと開花を始めた「伊藤大志」君へのオリンピックの炎がリレーされます。

「幻」となって消えてしまった元オリンピック選手にとっては、41年もの時を経て形を変えたオリンピック参加になりました。伊藤国光さんから伊藤大志君には『将来、日本のオリンピック選手になれ!』とのエールと共にオリンピックの炎が引き継がれます。
新旧ランナーによる、オリンピックの夢をつなぐリレー。
4月2日は間もなくやってきます。

画像は「NHKアーカイブス」より https://www.nhk.or.jp/archives/
(12番カネボウ選手時代の伊藤国光選手/宗選手と瀬古選手と共に)