200人の赤ちゃんたちへ

“日本の少子化に歯止めがかからない”
皆様もご承知の通りです。

結婚していない中高年男性が多いことも確かですし、駒ヶ根や近隣市町村で抱える切実な問題だと思いますが、少子化に影響するほどの割合にまで達するとも思えません。関連はあるものの「お見合い制度」といった別の問題でしょう。
そしてほとんどの人が遅かれ早かれ結婚して、2人くらいは子供を儲けています。
つまり
少子化問題とは、「もう一人、産んでもらえませんかね?」という問題なのであれば、収入、住環境…あれやこれやの問題が複雑に絡みあい「とても無理!」となってしまうのだと思います。
厚生労働省のグラフを見ても、好景気に沸いたバブル期(1985年前後)でさえも出生数は増えていません。年収が右肩上がりだったバブル期でさえ下がり続けた出生数。「3人目には1,000万円の支給案」を言う人がいますが、物事は「一時金」などの単純な問題ではなさそうです。

さて先日、大きな発表結果がありました。
2020年(1月~12月)の駒ヶ根市の出生数は200人。さらにこれは前年の234人からもさらに大きく減少したそうです。
駒ヶ根市役所も衝撃的な結果を受けて、「何もしない訳にはいかない」とばかりに、令和3年度から令和5年度の3年間を集中的に結婚・出産・子育て施策の充実化に取り組む全力応援期間とする『子育て全力応援』を宣言しました。
ざっくりと申し上げますと①行政サ―ビスの格上げ(結婚のお世話から支援する)②出来る範囲での費用補助を行うというものです。必要とされる方は積極的にご相談してください。

赤ちゃんが200人しか産まれなかったとなると、6年後の中沢小学校の新入生は割合から計算すると12名になります。東伊那小学校は14人。
全校児童数も70名を下回っていく可能性が高く、何よりも子供たちの為に、小・中学校の統廃合も考えてあげなければいけません。

一方で、駒ヶ根市の死亡者数を調べてみましたら、毎年400人ほどでした。つまり、駒ヶ根市は純人口が毎年200人づつ減少しています。
20年後に、昨年産まれた200人が大人になった駒ヶ根は人口25,000人ほどのほんの小さな街。「負の遺産」だけを可愛い200人に押し付けて去っていかないように、小さくても誇りある「駒ヶ根」を譲り渡す使命が我々には残されています。

中沢の花桃