箱根駅伝・伊那谷の選手たち

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新春早々から、伊那谷には明るい話題が巻き起こりました。
日本中の多くの方が箱根駅伝の中継に釘付けとなったことでしょう。そんな今年の箱根駅伝では、駒ヶ根市の伊藤大志君(早稲田大学2年)と箕輪町の山川拓馬君(駒澤大学1年)が同じ山登りの5区を任され、それぞれ見事な大役を果たしました。

駒ヶ根市出身の「伊藤大志」君(早稲田大学2年・佐久長聖高校)は、昨年の1年生から箱根を走る有力選手ですから、2023年の出場メンバーにも選ばれてはいましたが、何事もなく、どこの区間を走るのかまでは、12月30日のニュースまで待たなければなりませんでした。
やきもきした結果、2022年同様に「山登り5区」を任されることを知り、楽しみな新年を迎えた駒ヶ根市民でした。
箱根駅伝では、山登り5区と山下り6区は特別な難区間ですから、昨年に大役を果たした伊藤君がそのまま2年連続で5区を任されるのは妥当な戦略だったでしょう。あいにく、早稲田大学は優勝までは狙えません。来年以降へ望みをつなげるためにも、上位でシード権を獲得することが使命と考えれば順当な戦略です。

一方で優勝奪還に燃える駒澤大学は、1日目・往路最終区の山登りに、箕輪町出身1年生の「山川拓馬」君(上伊那農業高校)を起用しました。
1位を走る雄姿を中継車は写し続け、誇らしげにテレビ画面に表示される「上伊那農業高校」の文字に、伊那谷の人々は高揚しました。
当然ながら、山登りの適正は十二分に備えていると判断されていたでしょうし、実力は折り紙ずみで起用されたことは間違いないでしょう。とは言え、5区はそれまでの平地を走るのとは大きく違います。走り方に適性がある者にしか託せませんし、標高差も800m近くありますから過酷です。気温の低下に備えて、5区・6区の選手だけはランニングシャツではなくTシャツを着て、アームカバーと手袋も付けて寒さ対策をします。
山川君の入学時、大八木・駒澤大学監督には「本気で育てる」と言わしめたものの、今年は優勝を狙う大会です。まさかの1年生起用で、しかも山登りでの起用には周囲からも「大丈夫か?」と心配されたことでしょう。

さて一位でタスキを受けた山川君は、そんな不安はどこ吹く風とばかりに、あどけなさが残る顔を紅潮させながらも無難に山を登り続けます。
後方から赤色の「C」のマーク・中央大学が迫りますが、確実な走りで芦ノ湖まで一位を守り続け、見事に往路優勝のテープを切りました。スターの誕生です。
6位で小田原を出た伊藤君は、順位を一つ上げて5位で芦ノ湖まで登ってきました。ベスト5入りで往路を終えた事は、早稲田大学にとっては価値ある走りでした。
二人ともに期待に敵う走りを披露し、結果を出していることからすれば、来年も同じ山登り5区を任されることになるでしょう。
伊那谷の子は寒さに強く、しかも山を登ったり下ったりは長けています。数年前までは中川村・上伊那農業高校出身の桃澤大祐君が山梨学院大学で 山下り6区のエキスパートとして活躍しました。
近年の彼らの活躍は伊那谷の陸上界には輝く希望の星です。上伊那農業高校陸上部は「名門復活」へ向けて士気が上がることでしょう。
箱根の山は伊那谷の選手に任せろ!


山川拓馬君(箕輪町出身・駒澤大学)


伊藤大志君(駒ヶ根市出身・早稲田大学)

箱根駅伝公
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