首都圏近郊の、老人宅を狙った強盗・殺人事件。
これらは遠くの事件ではなく、伊那谷にも起こり得る危険性が潜んでいると考えています。「鍵をかけない不用心さ」や、「隣家まで距離のある犯行のしやすさ」「見知らぬ人でも容易に招き入れてしまう不用心さ」ばかりではなく、伊那谷に潜む危険な予兆は、すでにあちらこちらで起きているのです。
①お年寄りがおかしな商法から買い物をするケース。
かつて、老人を狙った詐欺ビジネス会社「○○ライフ」が存在しました。伊那谷でも、多くの老人が会場に集まる光景を飯島町や辰野町、伊那市などで目にしたものです。ご承知の通り、後にこの「○○ライフ」はマルチ商法や詐欺の疑いで倒産するのですが、今でも心配するのは、会場に出向いたご老人や、商法に乗せられたご老人の名簿はどうなったのか?という不安です。
お年寄りが、おかしな集会へ出かけたり、変な買い物をしてはいませんか?集められた名簿が、闇社会へ流通してしまっているとすれば不安です。
②高齢者が通販で買い物をしたケース。
通販が悪い訳ではありません。そこは誤解なくお願いします。
しかし、何故か「あそこの通販」で買い物をして以来、「屋根にソーラー載せませんか?」や「電気代を安くしませんか?」「スマホを安く買いませんか?」などの電話営業が増えたと感じるケースはありませんか?
あるいは、あなたの家だけに訪問販売がやって来たりしてはいませんか?何故か、隣の家には寄らずに帰っていくのです。
はたまた、犯行前の「下見?」と思われるような不審な車から、自宅を撮影していたりはしませんか?
これらは偶然や思い過ごしかも知れません。しかし、もしもご老人の名簿が社会に漏れていると想定すると、それは「通販に飛びつく客の名簿」→「騙されやすいタイプの名簿」と解釈をされて、名簿が転売されているのかもしれません。
おかしな通販商品を購入した形跡があれば、家族が十分気を付けてあげてください。
驚くことに、強盗・殺人の実行犯は「闇バイト(高額アルバイト)」へ応募した普通の若者だと言います。そんな普通に見える若者が、「狙いを付けた老人宅」へ「水道局の点検です」と称して家の中へ入ろうとする。こういった「偽装訪問」を、伊那谷のお年寄りたちは断る事ができるでしょうか?
若者に貧しい生活を強いる社会は、必ず犯罪率を引き上げます。
ごく一般の若者が簡単に犯罪者に落ちる世の中であり、そして犯罪の矛先をお年寄りに向け、容易く殺傷してしまう日本になり下がってしまいました。
今からでも日本を取り戻す希望は持ちつつも、せめて伊那谷のお年寄りは犯罪から守れるように、地域の皆で気を付けたいと思います。
駒ヶ根市馬場から望む、リンゴ畑と南アルプス