
ロープウェイの運休

「あるぷすのぶろぐ」
伊那谷は、年末から雪模様に見舞われ、大晦日から元日にかけてもあいにくの雪の年越しとなりました。南信州は長野県北部ほどのメートル級の積雪にはなりませんが、現在の駒ヶ根市近郊はおよそ10cm~15cmほどの積雪となっています。この程度でも、通常から大きな幹線道路は早期に除雪作業が行われることになっており、昼間解けた路面が夜間には凍結する為、夕方に塩カルを散布して道路状況は確保されています。ただし、生活道路はこまめに除雪を行わないと、“寒冷地”のために雪は凍結したままでひと冬中残ってしまいます。子供たちの通学にも危なくないように雪かきを行うのですが、実は雪かきって声を掛け合って始まるものではありません。近所で誰かのスコップの音がし始めると、音を聞きつけた順から外に出始めます。まず家の前の雪かきを始め、それが段々、ご近所一帯の雪かき作業に変わっていくのです。この時、決して遅れをとってはいけません。これも近所付き合いのワンポイントです。
あちらこちらの田んぼで作られる蕎麦の花が満開を迎えています。都会暮らしをしていて思いましたが、蕎麦の味だけはどうしても信州に敵いません。蕎麦粉は痩せた土地ほど良質だと言われる通り、本来田んぼですと土壌が肥え過ぎているのと、田んぼは比較的低地にあるために、蕎麦の風味はどうしても大味になってしまうのだそうです。しかしそれでも、地粉で外国産蕎麦粉よりははるかに良いと思います。ちなみに、「ざる一枚2,000円~3,000円」の値段が付いたざる蕎麦のメニューを目にすることがありますが、それは地元産の蕎麦粉の中でも「ブランド蕎麦粉」で、収穫量もほんのわずかなものになります。ブランド蕎麦粉は老舗の有名蕎麦店へ優先的に流れておしまいだそうですから、もしメニューに見つけた際はせっかくですから是非お召し上がりください。通常、一日のなかでも枚数に限りがありますので、午後に行ったら無くなっている場合が多いのでお早めに行かないとだめです。
中央アルプスの山肌の雪解けを、様々な形に見立てた「雪形」が楽しめます。
5月のGW期間中は、水田を持っている農家にとっては遊んでばかりはいられません。田んぼ作りをしなくてはいけないのです。田んぼをお耕し(おこし)、水を張ると、どこにいたのか?いつ大きくなったのか?数日後からはたちまちカエルの合唱が始まります。陽が長くなった夕方から夜中じゅう、そして夏の終わりまで。大騒音のはずなのに、自然界のサウンドは苦にならないようになっているのは、人も自然の一部だからなのでしょう。(中沢地区からの中央アルプス)